令和6年度水産多面的機能発揮対策事業のご報告!

国・県・市から補助金を受け、環境保全に大きな影響を及ぼす内水面の生態系の維持・保全・改善に努める
鏡川環境保全の会、令和6年度 水産多面的機能発揮対策事業『堆積土砂整備、河床の撹拌による瀬と渕の効果の検証』が10月17日(木)・18日(金)・20日(日)の3日間実施されましたので、ご紹介いたします

「鏡川環境保全の会」のこの事業も今年で9年目、今までに絶滅危惧種のヌマチチブや準絶滅危惧種のヒラテテナガエビ・ミナミテナガエビも確認されており、この事業が鏡川の健全化に大きく貢献してきました。

さて、今の鏡川下流域はトリム堰直下の河床が掘れて粘土層が大きく露出しており、中洲の小砂利を採取し堰の直下の粘土層に投入しながら、河床を耕耘・整斉する計画で、今年も西日本科学技術研究所様に監修いただき、㈱馬場配管様に整備いただきました。

昨年は、高知県の何処の河川でも雨が降らず渇水で、今年もその傾向が強いため、中洲の右岸側の流れを弱くし、左岸に流れ込むような計画で10月17日・18日の2日間、めいいっぱい、重機で慣らしていただきました。

 

そして10月20日(日)、当組合お馴染み 高知大学今城雅之先生ラボ の 学生さん9名 と 関係団体様 にご協力いただき、人力で河床を更に耕耘する作業をおこないました


こういった 今城雅之准教授 率いる 高知大学農林海洋科学部の学生さん達 や 関係団体様 に助けられ、鏡川の環境は守られています。

最後に、アユの産卵場を設置。今年も野鳥やカワウから卵や親魚を守るため鳥除けのテープを張らせていただきました。

昨年は、高知県下、何処の河川でも天然遡上が異常に少なく、不漁な年でありました。

流下時期の渇水と海水温の上昇が主な原因と考えられておりますが、今夏の異常気温からも見ても天然遡上は良くなることはありません。なんとか親アユが産卵しやすい環境を確保し、少しでも多くの卵を産卵してもらい、稚魚となって、また鏡川に上ってきてもらうしかないのです。

そのためにも、産卵場に入らないよう、せっかく産んだ卵を踏みつけないよう、ルアーの方々、ご近所の方々、中学生や高校生の皆さん、ご理解ご協力を何卒お願い致します。

産卵場設置を保護するために設置しましたロープ類は、流下が終わる来年早々に撤去させていただきます。

高知県が掲げる『アユ王国高知』は、アユに係る様々な団体や人と人が手に手をとって、初めて『アユ王国高知』として成り立ちます。

今後とも、自然豊かな高知県の河川を、宜しくお願い致します。